里山の魅力

近年、自然やふる里の大切さを再認識する場面が多くなりました。そんな中、里山の魅力も見直される場面も出てきました。里山は、人が住むところ(人里)に隣り合った山のことを言います。その山は、人間がその自然の恵みを受けており、都会と自然の間にある位置することが多いです。人間が山に入ることで、山の生態系に影響を及ぼしているという一面もあります。

 

「里山」という言葉が文献上始めて登場したのは、今から約250年も前のことです。尾張藩(現在の愛知県)の文書「木曽御材木方」の中に出てきたと言われています。現在の意味を考えたのが、京都大学の四手井綱英教官です。また、普及させた人物には、写真集「里山物語」を発表した今森光彦氏も挙げられます。また、1983年に大阪自然環境保全協会が「里山一斉動物調査」を始めました。このようにして、私達の生活に馴染みの深いものになっていきました。

 

里山の出現は、縄文時代にまで遡ると言われています。古代の人達も、大いに利用していたようで、日本書紀でも森林伐採を禁止する勅令が出たと記されています。現在でも宅地化などが進み、こうした山々の数は激減しています。残っているとしても、不法投棄や産業廃棄物の汚染が問題となっています。

 

山々は、広葉樹林の場合は薪や木炭として、アカマツの場合は燃料や建材として用いられてきました。また、松茸などのキノコ類や、売買の対象として、または自家消費としての食料になっています。その他、肥料に利用されるなど、人が生きていくために重要な役割を果たしてきました。

 

こうした山々は、明治時代以降、国有林、自治体所有、個人所有となっています。個人所有の場合、相続税がマイナス造成費となってしまうため、山林を所有し続けることが大変難しいという問題があります。人間は自然と共存していかなければなりません。私達の生存を支えてくれている里山を維持していく大切さをもう一度見直さなければなりません。